ビスポークスーツを仕立てるということ
久しぶりの物件紹介ではない記事です。
最後に書いたのがいつか思い出せません。もう忘れるくらいに書いていませんでした(笑)
厳しい寒さもあってか、春の訪れが今年は早くすでに桜が満開です。毎年のことですが桜が咲くと嬉しくなりますね。やはり暖かいほうが活動的になるものです。
さて、今年の1月くらいに久しぶりにあることをしました。
我が家の長男が今年幼稚園を卒園し、来月から小学校に入学の予定です。子供の成長は早いとはいいますが本当に早かったです。まあ、我が家は立て続けに子宝に恵まれて、長男を筆頭に3人の未就学児がいます。とにかく毎日があっという間です。そういう事情もありますが、この6年間は駆け足で駆け抜けたような感じでとっても早かったです。
そんなことを思っていた昨年の暮れに、ふと、あることに気づいたのです。
卒園、入学… そうだ!着る服が無いではないかと・・・・
父親がそのような場に着る服といえばスーツ!それもベーシックな無地のネイビースーツと日本では相場が決まってしまってます。
スーツ自体は持っているのですが、肝心な無地のネイビースーツがないことに気づいたのです。
元々服は好きでスーツは比較的たくさんあるにはあるのですが、特にドレスコードがうるさくない不動産業界に胡坐をかき、趣味性の高いスーツしか気が付いたらワードローブに残っていませんでした。
無地の紺なんてリクルートの新人じゃああるまいしと、あえて袖を通さない時期もあり、そのうち日本の異常な暑さの夏を発端とするクールビズを機に、徐々に仕事着のカジュアル化が世間一般に浸透していくなかで、ジャケットを羽織ることに拘りを持っていた当時は暑くても粘って袖を通し続けていましたが、異常な猛暑には勝てませんで徐々に軽装にシフトしていきました。
また近年のコロナ渦もそれに拍車をかけ、ここ2年は家で洗濯できる服以外は着なくなっていたので、最早スーツの存在自体忘れかけていました。
最初は無地のネイビースーツなんて、今後着る機会はほとんど無いし、適当に買えばいいかと考えていました。
そこで、思い立ったのです。
子供の卒園・入学を機にビスポークスーツを仕立てようと
ビスポークスーツは完全に自分の体形に合わせて仮縫いという工程を踏まえて手間暇かけて作られた自分のためのオンリーワンの洋服です。オーダースーツもピンキリで、数種類のパターンから選ぶパターンオーダーとは雲泥の差がある仕立服です。
ビスポークとは対話。
仕立屋と対話を重ねて作られるもの。どのようなシチュエーションでどのように着るか、好みや考え方、洋服に関する経験等、様々な情報を交換して出来上がる服です。
同じ生地を選んでも出来上がるスーツは十人十色と思います。
それだけ違いが出るということは作業工程が多いということです。
スーツの上着だけで1週間かかるみたいです。服に限らずモノ作りは手数が少ないほど差はでないものです。もちろんお値段も安くはありません。
総額は高いですが、手間がかかっています。上下のスーツを完成させるのに半月近く1人の労働力を要します。これを高いと考えるか妥当と考えるかです。
価格重視で考えれば2.3マン出せばスーツは買える時代です。 それはそれで良いと思います。
インスタントラーメンとラーメン屋の親父が作ったラーメン。
コンビニのコーヒーと喫茶店の親父が淹れたコーヒー。
手軽さも魅力はありますが、手間が入ったものは魅力的です。
片や、手間をかけて織られた生地を丁寧にカッティングし縫われた服は何とも言えない魅力があり何より長持ちし色褪せません。逆に着こんでいくうちに体に馴染み新品の時より着心地もよくなり魅力的に育っていきます。
それは手間の掛けられた家具もそうだし、料理もそうと思います。仕事も
また子育てもそう。
典型的に時間を取られます。月並みな言い方をすれば、子供中心な6年間でした。
自分へのご褒美と共に、我が子が魅力的に育ったであろう願をかける想いもあり、仕立たスーツで先週卒園式に臨みました。
来月は入学式に着ていきます。