8月31日のブログにて空室の原因を２つほど挙げてみましたが、今日は専任媒介契約と一般媒介契約の違いと不動産業者の選定について書いてみようと思います。
賃貸募集において専任媒介と一般媒介はどちらがいいか
不動産会社の数は思っている以上にたくさんあります。
財閥系大手不動産会社、電鉄系、ハウスメーカー系から1人社長の地場不動産会社ｅｔｃ
どこに頼むにしろ大体のオーナーさんは建物を建てて（買って）お付き合いする不動産会社を決めたら浮気せず同じ1つの不動産業者に頼み続けているのではないでしょうか。
いわゆる専任媒介ですね。
責任が明確で、募集を積極的に一生懸命にやる。窓口も１つなので分かりやすい。管理も任せれば入居者管理や家賃管理もしてもらえてリフォームの手配や修繕手配もやってくれる。
もちろん複数の業者に依頼しているオーナーさんもいらっしゃいます。
一般媒介で複数の業者と媒介契約を結んでいらっしゃいます。
オーナー心理としては手間がかかっても複数の業者に依頼することにより競争が高まり、お客さんとの接点が増えて空室が早く埋まることを期待していると思われます。
どちらが空室を早く埋めるかといえば同じやり方をしていれば順番はこんな感じでしょうか。
最優先は管理費が発生する管理物件です。管理費が決まると発生するのもありますが管理物件はイコール専任媒介でもあるので優先されます。
次に専任媒介物件で最後に一般媒介というのが大体のところです。
では、専任媒介契約を結んでしっかりと管理費を払えば物件の決まりが良く一般媒介だと決まらなくなるかというと単純にそうではないです。
専任媒介は一般的には1社しか募集しないわけですから、必ず収益に繫がりかつ責任が明確であり業者のやる気が出て決まりやすいと言われます。
それに対して、一般媒介は複数の業者が同時に募集するので他に決められてしまうとお金にならないからといってやる気が出にくい、決まらない責任が希薄。
とか言われたりします。一般的にはです・・・
ところが、頼んでいる業者が仕事をさぼったり真面目に募集をしていなかっり、そもそも仕事の質が悪かったとしたら事情も変わってきます。
専任媒介だと他の業者に横取りされる恐れもないので、まったりと仕事されるとなかなか決まらなかったりします。
リフォームの手配が遅かったりレインズの登録がなかなかされなかったりすれば決まるものも決まりません。
最悪なケースは先にも述べましたが、不動産業者は営利企業なので
利益を追求していくと・・・
俗に言う囲い込みですね。 これをやられるとアウトです。
他業者の客付けを廃して自社でお客が付くまで待ちます。
客付け能力が高い業者ならまだいいですが、そうではない業者だと時間がかかってしまいますね。
また、物件の販促が下手くそだとこれまた決まりにくいです。
いまだに手書きの図面やインターネットを使っていない業者は論外として、図面の見せ方はとても重要です。物件が映える写真をとってネットに掲載するだけでも全然違います。
物件案内方法（カギの手配）が物件から1時間もはなれた場所に設定したりすると客付け業者はめんどくさいので敬遠しがちだったり、入居審査が厳しすぎるとせっかく申込みを入れても審査落ちされたらたまらない客付け業者から嫌われてしまうこともあります。
客付け仲介業者との協力はとても重要ですね。
一般媒介ですと、囲い込みリスクは少なくなりますが物件を決めなきゃいけないという責任感がどうしても薄くなることと、各業者に空室の連絡や状況の報告、リフォームの手配、入居者管理、入金管理等をご自分でやることになると思うので手間はかかるのがデメリットでしょうか。
メリットは複数の業者に依頼できること。
客付け能力が高い（集客力がある）業者は決め物（決まりやすい物件）をのどから手が出るほど欲しがっているので、両手で手数料が貰える自社物件を優先して紹介する傾向にあるのでそういった業者にいくつか頼むのもありといえばありでしょう。
ただそういった業者はレインズ登録は期待できないかもしれません。したがって依頼した業者直接しか物件情報は出回らないかもしれません。
結局何が言いたいかというと、空室が決まる決まらないは専任でも一般でも、正しいやり方で真面目に募集すれば決まるべき物件は決まるけど、募集のやり方によっては決まったり決まらなかったり差が出てくるということですね。
専任媒介がお勧めな方は、窓口が1本で楽なので手間隙かけたくないならしっかり仕事をする不動産業者を選定して場合によっては管理もお願いする。
ご自分で多少労力をかけてもいいよ！とういう方は一般媒介で客付け能力のある仲介専門会社何社かとレインズ登録してくれる業者を1社に絞ってお願いするのがオススメですかね。